今回はアディダスが誇る爆速シューズ、アディゼロアディオスプロのレビューをしたいと思います。
ナイキの厚底シューズ旋風に遅れを取った各シューズメーカーは2020年に厚底高反発シューズを続々発売させました。ナイキ以前に『ブーストフォーム』で長距離界を席巻したアディダスもカーボン×ブーストフォームのアディゼロプロを投入しましたが、このモデルはガチガチのレースモデルというわけではなくレースで見かけることはありませんでした。
そして後発で登場したのがアディゼロアディオスプロでした。このモデルはカーボンロッドと言われる5本のカーボンバーとライトストライクプロと称される新しいミッドソール素材を搭載したワクワクさせるようなモデルとなりました。
実績
昨年のバレンシアハーフマラソン(スペイン)でケニアのキビウォット・カンディエ選手が57分32秒の世界記録を樹立しました。(1km平均は何と2分43秒台(^-^;)
アディダス公式サイトhttps://shop.adidas.jp/running/adizero_adios_pro/
この世界記録以外にもハーフマラソンで好タイムが続出しているので実績は十分ですね。
意匠
パパランはオリジナルカラーのピンク×ブルーを購入。由良育英カラーとも言えますね(自己満(笑))。9月に発売して次にイエローモデルが発売したのが12月。購入した時はこんなにい手に入らないものとは思いませんでした。
重さ
27.0cmで230g。うーん、微妙。短い距離は厳しいですね。ヴェイパーフライが27.0cmで190gなので20%くらい重いですね。
パパランの走力で3分くらいはいけますが2分50秒くらいになると回転が間に合いません。マックスまで回さず、もう少しゆったりした回転+ストライドを稼いでいく走りの方が適している感じですね。
サイズ感
サイズ感はいつものサイズで問題ないと思います。ちなみにアディゼロシリーズ全て27.0cm。ナイキヴェイパーフライも27.0cmです。
フィット感
履いてしまえば問題ないのですが、吐き口が狭く履くのに苦労します。あとシュータンが一体化しているため、ゆるめに履きたい人にとっては締め付けが気になるかもしれません。
反発
反発はさすがの一言!カーボンロッドって全然ありだなと証明するには十分なハンパだと思います。接地から離地までのギュンとくる推進力はヴェイパーフライやアルファフライに近いものがありますね!
クッション
クッション性はナイキズームXのグニャという感じではなくもう少し粘りがあり(表現悪いw)、安定感はあるミッドソールになっています。どちらかというとニューバランスのミッドソール・フューエルセルに近いイメージですね。
距離適性
距離適性は10000mからハーフがベストかと思います。短い距離は重量が足枷になり適さないです。マラソンはどうか不明ですが、やはり好記録を連発したハーフマラソンあたりが1番シューズのポテンシャルを発揮するのではないかと思います。
耐久性
アッパーはホールド性も高くそれなりの耐久性があると思いますが、ソールは心許ないですね。軽量化を追求した結果でしょうか?なぜこの形状なのか謎が残りますね。
ただフラットなアウトソールですがグリップ力はそこそこあるのであまりストレスにはならないですね。
走法を選ぶ?
フォアフット、ミッドフット、ヒールストライクのどれでも大丈夫です!シューズのドロップ(高低差)が少ないため扱いやすいです。
レース中に足が疲れてヒールストライクんでいたときもなかなか良い反発がもらえたのでが幅広いランナーが使いこなせると思います。
箱根駅伝で不人気
2021年の箱根駅伝ではアディオスプロを履く選手がそこそこいるのではないかと予想していました。しかしフタを開けてみれば数えるほどしか履いている選手はおらず拍子抜けしました。
これが世間の評価なのかなと思いつつも、もう少し評価をされていいんじゃないかなと感じました。
これからに期待!
アディゼロアディオスプロの方向性はかなりいい線を行っていると思います。供給量が増えて認知されればレースで見かけることも増えるでしょう!
一方で軽量化は進化する上で必達の条件です。反発をそこそこでヴェイパーより軽くするか、反発を増やしアルファフライ以下の重さに抑えるか。このどちらかを達成する事がシェアを取り戻す条件だと思います!
アディダス開発部門には期待したいと思います!